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電通、リースバック契約で本社ビルを売却し、今後は賃料などを交渉

電通、リースバック契約で本社ビルを売却し、今後は賃料などを交渉

広告代理店大手の電通グループの東京・汐留の本社ビル売却で、不動産大手のヒューリックが優先交渉先となったことが令和3年1月25日判明しました。
売却額は3,000億円と、国内の不動産取引では、過去最大級となる見通しで、電通とヒューイックは今後リースバック契約によりビルの賃料などを詰める予定で、交渉の進展次第では、合意に至らない可能姓もあり、また、テレワーク、在宅勤務もコロナ禍により大企業では定着しており、総べてのフロアを賃貸するか、縮小するかは今後の交渉によります。

今後はリースバック契約での賃貸料や面積、期間が交渉の焦点に

電通は、汐留本社ビルの売却相手を令和2年12月に実施し、3年1月にヒューリック他、国内外の不動産ファンドや外資系の金融機関が応札しています。
ヒューリックは、みずほ銀行系の不動産会社で、購入の際には親密先のグループと資金調達でも連携する模様です。
電通とヒューリックの交渉は、数ケ月かかると見られ、電通は汐留本社ビルをリースバック契約で、これまでまで通り貸借してオフィスを利用する計画ですが、賃貸料や面積、期間が交渉の焦点となりそうです。

ヒューリック、主に銀行店舗ビルの再開発で収益をばしたものの、近年ではお台場の大型ホテルや銀座ティファニ銀座本展ビルも取得

ヒューリックは、主に銀行店舗ビルの再開発で収益を伸ばしてきていましたが、再開発だけでなく、平成30年には東京・お台場の大型ホテルである京浜急行電鉄から、約600億円で取得し、令和2年には東京・銀座のティファニー銀座本店ビルの取得が明らかになりました。
売却主は、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長で、孫氏が平成27年に個人資産して購入した際は、300億円超えとされています。
電通の汐留本社ビルは、地上48階てで、高さは210メートルで平成14年に完成し、JR新橋駅に近く、約60の飲食店も入っており、ビル全体で勤務する従業員数は9,000人超えで、現在はコロナ禍でテレワーク、在宅勤務を活用しており、出社率は2割程度といいます。

自社ビル売却は今後も続く?

企業が自社ビルを売却する動きは他社にも出ており、令和2年には音楽事業大手のエイベックスが東京・南青山の本社ビルや、アパレル大手の山陽商会の東京・銀座の旗艦店ビルを売却しました。
オフィスビル仲介業大手の三鬼商事が令和3年1月14日発表した令和2年12月の東京都新5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷区)の空室率は、4.49%で前月から0.16%上昇し、上昇は10ケ月連続となりました。
この1年で、空室面積は約3倍に増加しており、賃料も急な下落状態に、今後の動向が懸念されます。


[2021.01.29更新]

     

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