10年間の定期建物賃貸借契約で自宅を賃貸
新生銀行は9月15日、自宅マンションのリースバック商品「新生マイウェイ」の取り扱いを始めました。
新生銀行は、グループ会社でリース業を行う昭和リースが、高齢者など希望者から住宅を買取り、10年間の期間で定期建物賃貸借契約で賃貸するとしています。
顧客は、住宅を売却してもそのまま住み続けることが可能で、新生銀行がファイナンスリースの取引媒介を行い、物件の売買や賃貸借契約など仲介業務は伊藤忠ハウジングが担当します。
当面対象となるのは1都3県からとなります。
物件評価額の70%〜50%で買取り、賃貸契約
新生銀行では、「個人向けリースバック」に関し、超高齢化社会の日本において、将来的に自宅から地方へ移り住み、自宅をどう処分するかを考える顧客ニーズに応えるサービスとしています。
新生銀行は、昭和リースが査定した物件評価額の70%〜50%で物件を購入し、顧客へ一括で代金を支払います。その後、定期借家契約を締結して顧客は、契約期間中、昭和リースに対して賃料を払っていきます。
契約期間が終了すると昭和リースは、その時点での市場価格で第三者に物件を売却。市場価格が下落した場合には還元せず購入代金と売却代金の差額を顧客に支払うとしています。
リバースモーゲージとの違いは?
住宅のリースバックは、リバースモーゲージと同様に、今住んでいる住居に移住しながら老後資金や子の学費など捻出する方法として利用されていますが、そのの違いやメリット、デメリットとは。
まず、リバースモーゲージとは、自宅を担保として銀行など金融機関から資金を借り入れ、亡くなった後や契約機関終了時に自宅を売却し、一括返済します。
東京スター銀行では、マンションもリバースモーゲージの対象としており、融資限度額は500万円〜1億円以内としています。
一方、リースバックは、自宅を売却して手元に資金を得て、これまで通り自宅を借りて住み続けることです。
お金をもらってそのまま移住が「リースバック」
わかりやすく言えば、リバースモーゲージは、「お金は借りる、家は後で売る」に対し、リースバックは「お金はもらう。家は売るがそのまま住む」ということです。
どちかかを選ぶには、お金を借りるという点では様々な制限がありますが、リースバックの場合、資金の用途が自由で、マンションや自宅兼店舗、自宅兼工場なども利用できることです。
また、不動産名義が第三の投資家に変わることがデメリットと言えますが、賃貸物件として住み続けることで気にしなければデメリットとはならないでしょう。
[2017.10.10更新]