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公示価格「商業地」「工業地」は上昇!「住宅地」は9年ぶりに下落脱出!

過去最高、銀座1平方m当たり5千万円
地方航空会社国土交通省が平成29年3月21日に発表した1月1日時点での公示価格によると、1平方m当たりの最高価格は、11年連続で東京・銀座の「山野楽器銀座本店」で過去最高の5,050万円でした。再開発が進む銀座は、全国公示価格の上位10地点のうち5つを占めました。
一方、価格上昇率では、大阪・道頓堀の「つぼらや道頓堀店」が全国一となりました。道頓堀の商業地では、外国人観光客が増え、店舗や宿泊施設などのニーズの高まりで、公示価格は前年から41.3%上昇しました。


調査対象地点は全国2,5万地点
公示価格は、国土交通省が全国に定めた地点を毎年1月1日時点の価格を公示するもので、平成28年は25,270地点が対象となりました。
公示価格は、1平方m当たりの価格で表し、特別な事情のない場合の適正な取引価格の1つと見込まれていますが、最高値や最安値を示す価格ではありません。
公示価格を判定するのは2人の土地鑑定委員会で、土地の評価を行い結果を土地鑑定委員会が審査、調整して最終的な正常価格として公示されます。


「商業地」は2年連続上昇
公示価格を全国平均でみると、「商業地」が前年から1.4%上がり、2年連続で上昇。
「工業地」も、ネット通販の急拡大や企業物流を包括的に受託する業者が増え、物流施設の立地ニーズの高まりで9年ぶりに上昇しました。

公示価格
一方、「住宅地」は、変動率が前年と比べ0.0%と9年ぶりに下落を脱し、横ばいとなりました。
先進的な大型物流施設へのニーズは年々高まっており、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)などの高速インフラが進んでおり、物流施設の適地は増加傾向です。


熊本地震「特別な事情」で下落
平成28年4月に震度7を観測した熊本地震は公示価格にとっては「特別な事情」となり、熊本・益城町寺迫では前年から6.9%と大幅に地価が下落しました。日本全国、地震や台風・ゲリラ豪雨など異常気象により甚大な災害となる地域は、地価が下落し、東日本大震災の津波による福島原発事故のように人も離れる傾向にあります。
一方で、地元産業の好調に公示価格が上昇を及ぼす地域もあります。得に目立ったのはマツダの地元、広島市南区は7.0%上昇。富士重工業の工場のある群馬県太田市、トヨタ自動車の愛知県豊田市が地域を別として上昇しています。
事業所や工場などが首都圏に集約されれば公示価格も上昇。アベノミクスの地方創生への逆風となるのか懸念されます。

[2017.3.27更新]

     

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