ショッピングセンターをREITに売却し資金調達
大手小売業のイオンはREIT(Real Estate Investment Trust:不動産投資信託)を設立し、保有不動産を活用し資金調達すること検討していることを明らかにしました。イオンが所有するSC(ショッピングセンター)などをREITに売却し、東京証券取引所に上場時、最大3,000億円を資金調達するとしています。
イオンは、REITに売却したSCなどをリースバックで貸借し、店舗の運営はこれまで通り継続。不動産の所有が投資家などへ移ることで保有資産を増やさずに成長投資の資金調達を行います。小売業では初のREIT設立となります。
上場後は、1兆円規模の大型REITへ
イオンは、最大SC「イオンレイクタウン(埼玉県越谷市)」など、総合スーパーも含め20店以上を年内にREITに組み込む予定。上場後も規模を拡大し最終的には1兆円規模の大型REITに育て方針です。
不動産売却で調達した資金は、成長投資として平成26年2月に埼玉県春日部市に大型SCほか7店を出店。平成27年には岡山市や京都市などに11店を計画しています。同社では、今後出店するSCもREITに組み入れる考えで、財務体質を悪化させることなく出店のための資金を調達します。
リースバック:キャッシュフローを高める効果も
リースバックは、不動産などの資産を売却し、売却した不動産を賃貸方式で再契約。成長投資のための資金調達や手放すことのできない店舗や事業所、住宅などを継続して利用することが可能です。資産・負債を簿外化することでキャッシュフローも高められます。
金融機関からの資金調達が厳しい昨今、成長のための新規出店やリニューアルなど、運営はそのまま継続できるリースバックは有効手段と言えます。イオンは、これまでも不動産の売却による資金調達を進めてきましたが、市況低迷からここ数年は停滞していました。
東南アジアや中国へも出店攻勢
イオンは、平成22年から25年2月期までの出店が年2〜3店にとどまっていましたが26年以降は積極進出に軸足を移します。国内のほか、海外でも平成26年にはベトナムやカンボジアにも第1号のSCを開業。中国は、平成27年2月以降に年10店以上を出店する計画です。
同社の資金調達計画は実効性は、今後の不動産市況や投資家など魅力あるREITに育つかにより左右されることとなり、積極的な成長投資が注目されます。
[2013.7.10更新]