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小売業の販売額が増加!百貨店は減少続く、巣ごもり商品ニーズが鍵

小売業、8ケ月ぶりに前年売り上げ実績を上回る

小売業経済産業省は令和2年11月30日、10月の商業動態統計調査速報を発表し、国内小売業販売額が前年同月から6.4%増加し12兆4,300億円だったことを発表しました。
前年の実績を上回ったのは8ケ月ぶりとなり、前年10月の消費税増税の反動で消費が大きく落ち込んだことの反動で伸び率が大きくなったと考えられます。
季節調整済みの前月比でも0.4%増加しており、2ケ月ぶりにプラスに転換しました。

商業動態統計調査とは

経済産業省の商業動態統計調査は、全国の商業を含む事務所や企業の販売額などを毎月調査しており、小売業や卸売業の動向を把握し、景気判断や消費動向などの基礎資料を得ることを目的にしています。
同調査では、業種別商品販売額などのほか、百貨店やスーパー、コンビニエンスストア、電量販店、ホームセンターなどの業態別の商品販売額などを全国の経済産業局別、都道府県別に集計し発表しています。

自動車、家電小売が堅調に

小売業令和2年10月は、新型コロナウィルスの感染拡大が一程度落ち着きを見せ、消費者購入心理も改善しつつあり、経済産業省は、小売業販売の基準判断を前月から据え置き、「横ばい傾向にある」との判断を示しました。
特に自動車販売では、前年同月から16.4%増加し13ケ月ぶりにプラスに転じ、家電など機械機器小売業も自粛生活要請で同27.4%と増加しています。
気候などの変動により、エアコンや洗濯機などの販売が堅調に伸びています。

百貨店は依然厳しい状況に

一方、百貨店では前年同月から2.5%減少し、13ケ月連続で前年を下回りました。
ただ、新型コロナウィルス感染拡大前の令和2年1月以来、初めて下げ幅が1桁にとどまりましたが、依然落ち込みが長引いている状況です。
訪日外国人客の急減や、外出機会の減少で主力の衣料品などの販売が戻らず、回復の重荷となっています。
コロナ禍による巣ごもりニーズ商品が、消費者の購買心理を動かした結果となっています。


[2020.12.04更新]

     

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