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金融庁が融資改革で中小企業を支援!無形資産を一括担保に

中小の技術、サービスなど無形資産を融資の一括担保へ

融資改革金融庁は令和2年11月4日、銀行など金融機関による中小企業の事業支援を促進するため、融資改革の議論を始め、不動産の担保や経営者の個人保証に偏った金融機関の融資を見直し、中小企業の技術やサービスなど無形資産を一括で担保にできる仕組みを目指すとしています。
金融庁は、同日開いた研究会の初会合で新たな担保制度に関する論点を議論し、制度改正の方向性を盛り込む報告書を令和2年中にまとめ、法務省にも意見を求め法政審判で民法改正を検討します。

コオナ禍で無担保・無利子融資に次ぎ中小ならではの無形資産も担保へ

銀行など金融機関が中小企業の将来性、成長性を評価して資金を融資しやすくすることで新型コロナウィルス感染拡大で苦境にある資金繰り悪化や地方経済の再生を後押しているのが現状です。
これまで金融機関から中小企業への融資は、土地や建物など不動産の担保や、経営者保証を個別に取ることを重視していましたが、新型コロナウィルス拡大に伴い、資金繰りが圧迫した中小企業へ民間や政府系金融機関は無担保・無利子融資を行い支援してきました。
金融機関にとっては、中小企業の将来有望な成長が期待されても担保が取れず融資できないのが実情です。

中小技術の特許権は担保に、その他無形資産にも担保権を

融資改革金融庁では、新たな融資の仕組みに中小企業独自の技術や製品、ノウハウ、サービスなど無形資産を含む事業全体の付加価値に担保権を設定できるようにする方針です。
現在は、特許権など無形資産に個別に担保権を設定できたものの、価値判断が難しいなどの理由で浸透していなかったのも事実です。
同日の初会合では、日本商工会議所など、事業者を支援するための資金調達の選択肢が増えるのは望ましいと、新たな融資の仕組みに期待する声も多くありました。

海外先進国では既に無形資産を担保に融資

海外では、米国やカナダ、豪州などでは、すでに同様の融資の仕組みを採用しており、米国の創業期の企業では投資家による出資と金融機関の融資を組み合わせ、資金調達することが一般的になっています。
世界銀行によると、令和2年の事業環境ランキングの融資分野では日本は、190ケ国中94位にとどまっているのが現状で、要因は担保権の問題が低評価に繋がっていると見られています。
コロナ禍を機に金融排除という長年の課題を解決出来るのか今後の金融機関は大きな改革に迫られています。


[2020.11.13更新]

     

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