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過去最大の貸出残高!中小企業の資金ニーズ強

日銀の貸出動向、8月は過去最大

貸出残高日銀が令和2年9月8日に発表した8月の「貸出・預金動向」によると、全国の銀行や信用金庫など金融機関からの貸出残高は前年同月から6.7%伸び、573兆7,897億円と伸び率、貸出残高ともに過去最大を更新しました。
新型コロナウィルスの感染拡大で資金繰りの悪化、売上が減少した中小企業を中心に資金ニーズが強い状態が続いています。
業態別で見ると、地銀と第二地銀の貸出残高は、同5.5%増の265兆6,444億円と過半近くに伸び、信用金庫でも同7.3%増の74兆4,460億円といずれも過去最高の伸び率でした。

大企業では資金調達が一巡

一方、メガバンクなど都市銀行では同8.0%増の233兆6,993億円と伸び率は前月の7.9%増から小幅に留まっています。
大企業では、資金ニーズが一巡しているほか、資金調達の手段を金融機関からの融資から、投資家から資金調達する際に発行する有価証券の「社債」や、短期資金調達の目的で無担約束手形を発行する「コマーシャルペーパー」に切り替える動きも見られます。
中小企業や小規模事業者では、地銀や第二地銀、信用金庫などから実質無担保・無利子融資が大幅に伸びています。

中小企業向け融資の中心は無担保・無利子融資

貸出残高日銀では、中小企業向けの融資について無担保・無利子融資を中心に引き続き増加する可能性が高いものの、伸び率は鈍化すると予測しています。
これは、設備投資のニーズやM&A(Mergers and Acquisitions:企業の合併・買収)資金へのニーズも不確実性の高さから減速が懸念されるとしています。
新型コロナウィルス感染者は、第2波が減少傾向を見せるものの、このまま先行きはどうなるかは誰にもわからず、「借入可能な時は借入れる」と事業温存を第一に実行するべきでしょう。

運転資金、設備資金、その他資金に加え新たな資金ニーズが

中小企業にとって資金ニーズは、原材料の仕入れや人件費などの「運転資金」や、生産活動を行うための機械設備などを購入する「設備資金」、従業員へボーナスなど付与する「その他資金」がありますが、令和の時代となり新たな資金ニーズが生まれています。
相次ぐ自然災害での被害による復旧費や、新型コロナウィルスによる売上減少など、この先の見通しの立たない資金ニーズが発生すると思われます。
国による中小企業支援策は相次ぎ決定されていますが、ここには申請期限があるのも現状であり、支援策がわかった時には申請終了との事例も数多く聞かれます。
ウェブサイトやテレビ、新聞などあらゆる情報を細かくチェックすることが事業復旧へも繋がると思われます。


[2020.9.15更新]

     

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