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金融機関のコミットメットライン、3ケ月連続で伸び率最高額

コミットメントライン、前年同期から37%増加

コミットメットライン企業が一定範囲内で金融機関から融資を受けられるコミットメットライン(融資枠)の契約額が大きく伸びており、日銀が8月31日に発表した7月の契約額は、前年同月から37%増え、48兆6,500億円に達しました。
要因としては、新型コロナウィルスによる資金繰り悪化に備えた企業の動きを反映し、伸び率は3ケ月連続して過去最高を記録しました。
コミットメットラインは、企業が金融機関に手数料を支払い、限度額の範囲内で資金を調達できるようにできる仕組みで、新型コロナウィルスで業績悪化を警戒し、手元資金を確保する動きが活発になっています。

コミットメントライン契約者数、5.2倍に

契約件数でも13%増の7兆5,880億円と伸び率は、令和2年5月の37%増、6月の28%増に比べ縮小したものの、依然として高水準を維持しています。
日銀によると、資金ニーズは一部の企業で一服感が見られていますが、新型コロナウィルス感染拡大の懸念もあり、引き続き注視が必要としています。
先行きの見えないウィルス感染の中、金融機関とコミットメントライン契約を結ぶ企業が増えており、帝国データバンクによると、令和2年1月〜7月の同契約数は136社で前年同期から5.2倍増加しました。

コミットメントライン契約は財務基盤の安定化

コミットメットラインコミットメットラインを契約した企業は、1年間などあらかじめ設定した期間に融資枠内であれば審査なしで融資を受けられられますが、金利とは別に手数料がかかるものの、円滑に融資が受けられます。
帝国データバンクでは、契約した136社のうち84社が新型コロナウィルスの影響によると明記しており、ウィルス感染拡大で事業の環境が代わり財務基盤の安定化を目的とした企業が多く見られました。
帝国データバンクは、新型コロナウィルス感染の長期化の備えとしてコミットメットライン契約など安定的な資金調達を確保する動きは続くと判断しています。

コミットメントライン契約社最多はサービス業

コミットメットライン契約社数を業種別で見ると、サービス業が34社と最多であり、その他が33社、製造業が28社、小売業が28社と続き、契約金額ではその他が約3,603億円と最多となっています。
企業では、新型コロナウィルス感染の長期化に備え、コミットメットライン契約を始め、機動的で安定的な資金調達の手段を確保する動きが今後も続きそうです。


[2020.9.4更新]

     

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