トップ >
業界動向 > 企業の
短期借入金が急増!助成金などの活用は必須
企業の短期借入金が急増!助成金、補助金などの活用は必須
短期借入金、10%超え
財務省が令和2年6月1日発表した1月から3月までの企業統計によると、金融や保険業を除く全産業での
短期借入金は前年同期から11.9%増加し、166兆6,019億円になりました。
新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、当面の運転資金を保有する動きが拡大し、現預金も1.3%増加し、業績悪化に備え、企業では手元流動性を厚くする動きが見られます。
リーマン・ショック以来の借入
短期借入金の伸び率は、平成20年のリーマン・ショックの翌年の平成21年1〜3月以来の大きさとなっており、企業にとっては、家賃や従業員の賃金など固定費の出費は続いており、安倍政権による資金政策により、企業が資金を借りやすくなった影響もあります。
財務省によると、現預金と有価証券を合わせた手元資金の水準は、全産業で平均売上高の1.9ケ月分となっていると示しています。
ただ、全産業の売上高は、4.3%減の16兆3,525億円となっています。
財務省調査、中小企業に会計処理の遅れが懸念
財務省の調査によると、新型コロナウィルスによる影響で会計処理などが遅れた企業が多く、解答率は通常の調査より10ポイント低い61.4%で、平成7年以降、最低の水準となりました。
特に資本金が1,000万円以上1億円未満の中小企業の回答率は、50%台と低くなっており、苦境にある中小企業の業績を十分反映できない可能性も考えられます。
財務省では、令和2年7月末を目処に確報値を発表するとしています。
セーフティネットと別枠で信用保証協会100%付き融資も
新型コロナウィルスの感染拡大により、小売や飲食業は外出自粛で多くの業種でも経営を左右するほどの影響を受けており、安倍政権も売上減に苦しむ企業を対象にセーフティネット4号の無担保・無利子融資など政府系、民間金融機関からも支援しています。
さらにセーフティネット4号とは別枠で、最大2億8,000万円まで融資可能な危機関連保証が利用でき、全業種を対象に信用保証協会から100%保証される融資もあります。
中小企業に有利な融資や、助成金、補助金など国の支援を充分に把握し、活用することが事業継続に繋がると考えられます。
[2020.6.5更新]