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全銀協、不渡り手形の処分を猶予!中小企業の信用力低下防止へ

全銀協、不渡り手形、小切手の不渡りを当面猶予

不渡り手形全国銀行協会は令和2年4月17日、新型コロナウィルスの感染拡大により影響を受けている企業に対し、手形や小切手の不渡り処分を当面猶予する特別措置を正式に発表しました。
本来、手形は約束した期日までに資金を用意できない不渡りを出すと、企業の信用力は著しく低下するため、猶予は中小企業が一段と苦境に陥ることを防ぎ、再建時の足かせにならないようにする方針です。

指定金融機関に支払い拒絶されたものが不渡り手形

不渡り手形は、支払いを受けるために提示された手形で、支払い場所に指定された金融機関に支払いを拒絶されたもので、振出人の当座預金残高を上回る金額の手形が振り出された場合などにおきます。
手形の支払いは通常手形交換所を通じ行われる場合が多く、交換所を経由した手形が不渡りとなった場合、交換所に不渡り届が出されます。
交換所の規定では、6ケ月間に2度出されると振出人は金融機関の取引を停止され、2年間は交換所参加の金融機関と当座預金取引や貸し出し取引ができなくなります。

縮小傾向にある手形決済、支払い期間長い決済が魅力

不渡り手形手形の不渡りは、令和元年に約184兆円ありましたが、手形の電子化や金融機関による振込による支払いの拡大で縮小傾向にあります。
ただ、支払いを数ケ月延ばせる手形は、手元資金が乏しい中小企業や小規模事業者にとっては重要な決済手段となっています。
企業は、資金不足により手形が決済出来ない不渡りを起こすと金融機関は取引を停止し、事実上、企業は倒産に追い込まれる事例が少なくありません。
全国銀行協会では、今回の特別措置を始めるにあたり、各地の手形交換所を運営する地方の銀行協会に通達を出しました。

阪神・淡路、東日本大震災でも不渡り手形が猶予

今回の特別措置は、平成7年の阪神・淡路大震災と、平成21年の東日本大震災の際にも発動され、東日本大震災では東北3県を中心に発生から半年間で22億円超えの不渡り手形が猶予されました。
令和2年の新型コロナウィルスでは、全国で経済活動が制約を受けており、より幅広く適用される公算が大きく、金融庁と日銀では令和2年4月16日、中小企業の金融支援として全国銀行協会へ特別措置を要請しており、今後のウィルス感染者の拡大が抑える方針を示しています。


[2020.4.28更新]

     

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