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業界動向 > 新型ウイルスへの支援策、
雇用調整助成金、要件緩和
中小に影響を及ぼす新型ウイルスへの支援策、
雇用調整助成金の支給要件を緩和!保証枠も1,500億円に
中国訪日客減少で宿泊業、小売業、飲食業、観光施設の売上激減
厚生労働省は令和2年2月14日、世界へ拡散し経済へ影響をもたらす中国の新型コロナウィルスにより、日中での輸出入ができないなど影響を受けた中小企業に対して雇用を維持するために助成金の支給要件を緩和すると発表しました。
中国の旧正月にあたる春節による訪日中国人客ニーズを見込んでいた宿泊業や小売業、飲食業、観光施設など売上が前年から大きく減少しているのが相次いでおり、その対応のための措置となります。
緩和された雇用調整助成金とは
具体的には、中国関連の販売が1割以上を占める中小企業を対象に
雇用調整助成金の特例を設け、対象要件を緩和する方針です。
雇用調整助成金は、景気の変動や消費動向の変化により事業を縮小する中小企業が余剰従業員などへリストラなどを行わず、休業や教育訓練、出向の雇用調整を行うときに支給される助成金です。
平成20年のリーマン・ショック以降、従業員のリストラをせず従業員のまま新たな教育訓練などを行うための助成金となります。
1年未満や休業計画届けが事後報告でも助成
雇用調整助成金は、これまで3ケ月平均で1割以上の売上減少したことなどを条件にしていましたが、1ケ月に短縮する方針で、設立1年未満の中小企業や休業計画届けが事後提出でも申請を受け付けるとしています。
一方、政府系金融機関の日本政策金融公庫では、令和2年2月21日から訪日外国人客の減少で、事業に影響のでている業種に資金繰り支援として基準より低い利子で
特別貸付制度をはじめました。
影響ある企業へ1,500億円の融資枠を設置
安倍政権では、日本政策金融公庫などへ1,500億円の
緊急貸付、保証枠を設け、宿泊業などの中小企業を支援すると表明しており、サプライチェーン(部品などの供給網)の復旧や生産性強化のための補助金も供給する考えで、設備投資などを進める中小企業などを支援するとしています。
新型コロナウィルスは、感染力は強いものの、冷静に厚生労働省や全国自治体の保健所など相談することで十分に直すこともできるため、インターネットほかメディアの過剰な報道には懸念されます。
[2020.2.21更新]