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中小企業庁「第三者承継支援総合パッケージ」とは?
後継者難の中小企業にも効果でるか

黒字廃業企業を第三者へ承継促進

第三者承継支援総合パッケージ経済産業省中小企業庁は令和元年12月26日、「第三者承継支援総合パッケージ」を策定し、後継者未定の企業者などついて、黒字廃業の可能性のある中小企業、小規模事業者の技術・雇用・サービスなど経営資源を次世代の意欲ある新たな経営者に承継・集約することが目的にするとしました。
同庁では、経営者の売却を促すためのルール整備や、マッチング時の登録事業者数の抜本増加、マッチング後のコストなどの軽減3点を柱に今後、10年間集中的に取り組み、60万社の第三者承継の実現を目指すとしています。

これまでの事業承継への税制措置では不十分

第三者承継支援総合パッケージ」は、地域の専門家同士を連携してコミュニティの活性化を目的に「全国第三者承継推進協会」を創設し、東京や大阪、名古屋で今後の具体的な取り組みや市場動向、最新のM&A(Mergers and Acquisitions:企業の合併・買収)の手法を紹介するセミナーを開催するとしています。
経済産業省中小企業庁では、これまで個人・企業とも事業承継時の税負担を実質ゼロにする事業承継税制など支援策を実施してきましたが、後継者難の経営者についてはこれまでの対策では不十分と考え、「第三者承継支援総合パッケージ」を策定しています。
全国第三者承継推進協会:第三者承継支援総合パッケージ」セミナー案内

事業承継、経営者の抵抗感や個人保証で進まず

第三者承継支援総合パッケージ経済産業省中小企業庁によると、中小企業のM&Aは年間約4,000件に留まっており、潜在的な後継者難の中小企業約127万社からは不十分と見ています。
その背景として、売却案件が圧倒的に少数で経営者の抵抗感が根強いことや、個人保証などにより承継を拒否されたり、承継後の経営統合や事業戦力が困難なことが伺えます。
同庁では、売却を促すためのルール整備や、登録事業者数の増加促進、各種のコスト軽減を打ち出しています。

第三者への事業承継へ、様々な優遇措置

第三者承継支援総合パッケージ」を契機に、新たな取り組みに挑戦する事業者へは補助金・最大1,200万円を拠出し、令和2年度よりベンチャー型の事業承継枠を新設し、事業を譲渡する経営者の廃業費用も補助対象として事業の選択を促します。
さらに、「第三者承継支援総合パッケージ」に伴い不動産などの権利の移転が生じた場合には、登録免許税や不動産取得税を軽減し、許認可承継の特例も措置し、承継後の負担を軽減するなど、「ものづくり日本」の製品やサービスなどを閉さない戦略が大きく感じられる支援策と言えます。


[2020.2.7更新]

     

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