トップ > 業界動向 > 安心、事業の集約求め企業は先端オフィスへ移転、空室率4ケ月連続改善!

安心、事業の集約求め企業は先端オフィスへ移転、空室率4ケ月連続改善!
建築基準以前のオフィスは苦戦

都心、大阪、名古屋で空室率改善
平成20年のリーマン・ショックや、ここ数年の都心開発により新規大型ビルは大量供給され賃料も低下していましたが改善の兆しが見え始めました。オフィス仲介大手の三鬼商事が11月8日発表した10月末時点のオフィス平均空室率は、東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)で前月比0.16ポイント低下し8.74%。4ケ月連続改善しています。
ビル市況の先行指標である空室率の改善は、大阪地区でも0.13ポイント低下し9.54%、名古屋地区も0.13ポイント低下し11.11%でした。

企業の事業集約進むオフィス移転
昨年の東日本大震災を機に都心では、首都直下型大地震の予測も公表され、最新の耐震技術や設計を採用した新築ビルに移転する企業が増加。さらに、事業を効率化するために分散した事業所を1ケ所に集約する動きも見られます。
スターバックスコーヒーは、現在2ケ所に分かれた本社を目黒駅前の新築オフィスビルに移転。来春にはキリングループが分散したグループ企業が自社ビルから、オフィスビルの中野セントラルパークへ移転する予定です。老朽化した自社ビルから最新の耐震、インフラ、省エネ仕様の先端賃貸ビルへ移転する動きが見られます。


オフィスビルの移転、耐震性求む企業が急増
森ビルが昨年11月〜12月におこなった「2011年東京23区オフィスニーズに関する調査」によると、オフィス移転の決め手となるのは「賃料の安いビル」が38%とトップであるものの震災前の調査から5ポイント減少。「業容拡大・人員拡大」が36%と8ポイント増加し、「耐震性」が35%と20ポイント大幅に増加しました。賃料が高くても耐震に優れ、事業集約可能な面積の広いオフィスにニーズが集まります。
先端ビルが大量供給されるなか、JーREIT(上場不動産投資信託)の最大手、日本ビルファンド投資法人は、メディアの取材に対し日本のオフィスビル市況は底打ち間近とみており、物件取得を増やし、取得額で過去3年の平均を4割上回る500億円超えになる可能性を示しました。


耐震建築基準前のビル、懸念される空室率
一方、建築基準が大幅に強化された昭和56年以前に建設されたビルは苦戦が見られます。ニューヨークやパリ、ロンドンなどでは、比較的古い建物が評価されるものの、日本では安心や最新設備、流行の観点から古いビルを壊し、最先端ビルに建て直されるのが現状です。
企業は、安心や事業集約を求め、先端技術のビルへ移転を進め、老朽化したビルの空室率上昇が懸念されます。東京都では今年4月、首都直下型大地震の震度6強から、震源が想定より10km浅いとし震度7になる可能性があると発表。耐震への対策も急がれます。

[2012.11.12更新]

     

▲ページトップ

業界動向
相談・支援の流れ

お問い合わせ

  • ●info@cri2.jp
  • ●Tel.03(5805)1138
  • ●Fax.03(5805)1154
  •          

RSSフィード最新の情報をお届け!

コンサルティングサービス
不動産任意売却・リースバック 資金調達
不動産リースバック事例
リースバック事例 リースバック事例
不動産・資金調達関連省庁
住宅金融支援機構 金融庁
関連団体・協会
おかねの窓口