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日銀警鐘、金融機関の住宅ローン歴史的低水準に低金利競争激化!
金融機関9割が利ザヤ縮小を懸念

大手で初!三井住友信託10年固定型で2%下回る1%台
みずほ銀行と三井住友銀行は11月から固定型住宅ローンの一部を引き下げると発表。みずほ銀行は5年〜10年を0.05%引下げ、10年固定型で2.95%。三井住友銀行は10年を0.05%、15年を0.02%引下げ、りそな銀行も5年〜10年を0.05%引き下げます。また三井住友信託銀行では、最大0.35%引下げ、10年固定型は1.2%と大手では初めて2%を下回りました。
住宅ローンは、日銀の実質セロ金利政策により歴史的な低水準で推移。地方銀行でも10年固定型は、1%台半ばと低金利競争が金融機関全体に広がりを見せます。

SBIネット銀行:5年で住宅ローン取扱い1.2兆円
ネット専業の住信SBIネット銀行では、当初の優遇期間終了後の金利も引下げ、急激な金利上昇などのリスクを抑制。若年層へ供給しやすい環境を整備します。同行のネット専用住宅ローンの取扱高は、10月30日時点で1兆2,000億円を突破。平成19年9月の営業開始から5年1ケ月での達成です。
民間金融機関では、平成26年春の消費税増税に向けた駆け込み需要の取り込みに低金利競争が激化。金利以外のサービスを展開する動きも見られ始めました。


金融機関の住宅ローンリスク:利ザヤ縮小9割、延滞増加7割、借換え6割
金融機関による低金利競争は、利用者には負担の軽減となる一方、金融機関では収益の落ち込みに繋がります。
住宅金融支援機構は、昨年秋に332の民間金融機関へ住宅ローンについてアンケート調査を実施。平成23年度に金融機関が懸念する住宅ローンのリスクでは、「金利競争に伴う利ザヤ縮小」が91%と最も多く前年度から5ポイント増加。次に「景気低迷による延滞増加」が68.8%と前年度から13.3ポイント減少。「他機関への借換」が60.8%と続きました。日銀では、過度な金利競争に陥らないよう警鐘を鳴らします。


日銀調査:借入後10年過ぎから返済延滞の可能大
日銀が今年1月に発表した「住宅ローンのリスク・収益管理の一層の強化に向けて」によると、住宅ローンは借入後、約10年過ぎから返済が滞る割合が高まるとしています。地方銀行が住宅ローンに軸足を移し始めたのは平成14年頃からで、この先の景気も不透明と影響が懸念されます。
日銀では、住宅ローンを利用する家計において、所得対比でみた借入額の元利返済額の比率が高い水準で推移。返済能力は徐々に厳しい状態と判断します。新規顧客獲得に余念のない金融機関と、低金利による住宅ニーズの高まりは、利用者の消費意欲を高めるものの充分な返済シミュレーションも必要です。

[2012.11.7更新]

     

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