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スルガ銀行、日本橋スルガビルをリースバックで売却!?資金調達より返済を優先

スルガ銀行の親族企業が運営するスルガ銀行東京支店ビルを売却

スルガ銀行投資用不動産向け融資で借り入れ希望者の預金通帳や売買契約書の改ざん、偽造と組織ぐるみでの不正が判明したスルガ銀行は、資本関係の解消を進める業者の親族企業が、東京・日本橋のスルガビルを不動産開発の三井不動産に売却したことが令和元年10月30日、判明しました。
スルガビルは、昭和42年に地下4階、地上9階ビルとして完成し、創業者の親族企業のエス・ジー・インベストメントが所有していました。

東京支店はリースバック契約で継続

三井不動産によると、スルガビルの建物・土地を取得したことは確かであるものの、取得額は明らかにしていません。
親族企業では、ビル売却で調達した資金をスルガ銀行の融資返済に充てるとみられていますが、スルガビルでは同ビルで東京支店の営業を継続する方針でリースバック契約によるものとみられます。
三井不動産は、スルガビル近くにもオフィスビルや商業ビルなど超高層ビル「日本橋三井タワー」を保有しており、同社では日本橋周辺の再開発を進めており、スルガビルの利活用を今後検討するとしています。

スルガ銀行、不動産向け融資ほか親族企業へも不適切融資

スルガ銀行スルガ銀行は、不正のあった不動産投資向けの融資だけでなく、親族企業への多額な不適切融資も判明し、創業者との早期に関係解消と融資残高の回収を進めています。
創業者が保有していたがスルガ銀行株は、すべて家電量販店大手のノジマに売却し、ノジマはすでに保有している株式と合わせ議決権ベースで18.52%を保有することで、スルガ銀行の筆頭株主となりました。

バブル崩壊後は大企業でも自社ビル・工場など売却

日本は、「平成」時代に入りバブル崩壊で株価や不動産などの資産が大きく下落し、都市銀行でも大幅に集約・再編され、「失われた20年」を経て、その後の急速なグローバル化やリーマン・ショックなど企業は大きな影響を受けました。
スルガ銀行は、親族企業が返済のため、スルガビルをリースバック契約で売却しましたが、これ以前にも世界を代表するシャープ本社や、ソニー、NEC、東芝、キリンビール、マツダなど日本を代表する大企業においても本社や事業所、工場などを売却しリースバック契約で事業を持続したり、国内外へ移転するなど厳しい状況が続いています。
バブル期には、本社自社ビルや自社工場が一種のステータス、信用とも捉えられていましたが、「令和」の時代には「働き方改革」の推進もあり、事業に大きく影響するものでないと考えられます。


[2019.11.15更新]

     

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