トップ > 業界動向 > 新設住宅着工戸数、上半期3年連続・東北6県9ケ月連続増加!

新設住宅着工戸数、上半期3年連続・東北6県9ケ月連続増加!
復興拒むのは岩手リアス式海岸

国交省:エコポイントの反動があるものの「持ち直しの動き」
国土交通省が10月31日発表した9月の新設住宅着工戸数は、前年同期比15.5%増の7万4176戸と4ケ月ぶりに前年を上回りました。昨年の9月は、住宅エコポイントの駆け込み需要の反動があり落ち込みがあったものの、同省では「緩やかであるが持ち直しの動きが続いている」とみています。
内訳では、持家が同比12.6%増、借家も35.4%増とともに3ケ月ぶりに増加。マンションや一戸建てなど分譲住宅は4.8%増といづれも増加しました。

東北6県の住宅着工4割増、職人不足に懸念
今年上半期(1月〜9月)の新設住宅着工戸数では、前年同期比2.4%増の44万2,948戸と上半期として3年連続の増加。長引く景気低迷による所得や雇用問題、さらに被災地など職人不足の懸念も残ります。
東北6県の新設住宅着工戸数は、同比39.6%増の4,829戸と東日本大震災以降、1ケ月の戸数では最大で9ケ月連続で前年を上回ります。数字上では、自治体などの移転支援策の効果のようにみられますが、地域にによりばらつきもありそうです。


海岸線が断崖のリアス式:住宅機構「現時点での移転、内陸しかない」
被災地3県では、被災住宅の再建をめぐり自宅を建築、保全するための生活再建支援金を用意していますが、宮城、福島県では約5割の申請があるものの岩手県では、2割強にとどまります。
岩手県沿岸は、海岸線が断崖になっているリアス式海岸が多く、宅地向けの高台、平地が少ないことにありそうです。宮城県沿岸部でもリアス式海岸の南三陸町や気仙沼市での支援金申請は伸び悩んでいます。住宅金融支援機構東北支店では、「現時点で宅地を求めれば内陸に流れざるを得ない」としています。


消費増税前の駆け込み、復興需要で着工戸数3年連続増加
国土交通省では9月までの年率換算値(季節調整済み)を前年比4%増の87万5,000戸となっており、平成21年の77万5,277戸から3年連続で増加の見込みです。新設住宅着工戸数は、来年にかけて消費税増税前の駆け込み需要や、徐々に本格化する被災地復興など着工戸数の下支えとなりそうです。
消費税引き上げ後の反動減や、地方の若年層の減少など懸念はある一方、高齢化社会に向け都心では高齢者住宅など新たなニーズも見込めます。今後、復興需要がどの程度着実に進むか注視が必要です。

[2012.11.6更新]

     

▲ページトップ

業界動向
相談・支援の流れ

お問い合わせ

  • ●info@cri2.jp
  • ●Tel.03(5805)1138
  • ●Fax.03(5805)1154
  •          

RSSフィード最新の情報をお届け!

コンサルティングサービス
不動産任意売却・リースバック 資金調達
不動産リースバック事例
リースバック事例 リースバック事例
不動産・資金調達関連省庁
住宅金融支援機構 金融庁
関連団体・協会
おかねの窓口