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経産省、台風19号被災の中小企業・小規模事業者を支援!
特別窓口・優遇金利措置を決定
13都県316市区町村に災害救助法を適用
経済産業省は令和元年10月15日、東日本を中心に河川氾濫など台風19号に伴う甚大な災害に関し、13都県316市区町村に
災害救助法が適用されたことに伴い、被災した中小企業や小規模事業者へ支援を行うことを発表しました。
同省では、13都県各地に特別相談窓口を設けるほか、災害復旧貸付や
セーフティネット保証なども実施する方針です。
対象となるのは、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、東京、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡と広範囲に及び、政府系金融機関の日本政策金融公庫や商工組合中央金庫が運転資金や設備投資資金を融資する災害復旧貸付を行います。
▼経済産業省:
令和元年台風第19号に伴う災害に関する特別相談窓口
信用保証協会、セーフティネット保証4号を適用
今般の台風災害により、売上高など減少している中小企業、小規模事業者を対象に
信用保証協会は、一般保証とは別枠で融資限度額を100%保証する
セーフティネット保証4号を適用します。
経済産業省中小企業庁によると、
セーフティネット保証4号は、自然災害など突発的な災害によって企業の売上高が前年同月と比べ20%以上減少し、その後の2ケ月間を含む3ケ月間の売上高などが前年同期から20%以上減少する見込みがある中小企業、小規模事業者が対象となります。
▼全国
信用保証協会連合会:
最寄りの信用保証協会
住宅同様、企業の工場や倉庫にも大きな被災
安倍政権は、令和元年10月13日、「非常災害対策本部」を設置し、被災状況の全容把握を急いでいますが、メディアでは、住宅などの被災状況が大々的に報じられていますが、企業の被災状況の詳細はあまり報告されていません。
企業が生産・製造する工場や倉庫などサプライチェーン(供給網)への浸水など企業活動への影響が懸念されています。
各地で記録的な豪雨でダムが耐えられず緊急放流となり、河川の氾濫が相次ぎ、全ての被災状況は明らかでないものの、福島県の阿武隈川が氾濫、郡山中央工業団地が冠水し日立製作所やパナソニッック、アンリツ、クラリオンなどが被災しました。
中小企業製造業、電子部品の水没は致命的
一方、中小企業、小規模事業者においても被災は多く、神奈川県川崎市の武蔵小杉駅付近に本社を置く金型製造の長津製作所は、社屋が浸水し機械設備への影響が懸念され、栃木県佐野市の機械設備製造のショウワエンジは機械設備が水没し、操業停止に追い込まれました。
ここ数年で、工場などの機械設備はIT(Information Technology:情報技術)化が進み、半導体など電子部品が水没すると、交換だけでは済まないケースも多く、製造工程において手間が減った分、以前のように簡単には修繕できないのがデメリットとなりました。
自社の被災状況や取引先、下請け企業の被災状況など各企業において各々事情が異なるため、お早めに専門家へ相談することが最善と言えます。
[2019.10.22更新]