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国交省「不動産取引にIT活用の重説」社会実験を再び実施

IT重要事項説明の社会実験開始

不動産取引国土交通省は令和元年9月20日、不動産取引のIT(Information Technology:情報技術)化を推進するため、同年7月から参加事業者の募集を開始していた個人を含む不動産売買におけるIT重要事項説明や賃貸取引における書面の電子化に関わる社会実験の参加事業者を決定しました。
この社会実験は、令和元年10月1日より開始し、令和2年9月30日まで行われる予定で、賃貸取引における電子化の社会実験については、新技術実証制度の国土交通省第1号認定案件と認定しました。

新たな技術革新、規制緩和も

新技術実証制度は、平成30年6月6日に施行された生産性向上特別措置法に基づき、新しい技術やビジネスモデルを活用した事業活動を促すため創設されました。
この制度は、参加者や期間を限定することで既存の規制の適用を受けることなく、新たな技術などの実証を行える環境を整えることで、迅速に対応でき、情報や資料などを活用できるようにし、規制改革を推進します。
本制度は、宅地建物取引業者113社から賃貸取引における書面の電子化に関わる社会実験については認定申請があったため、令和元年9月20日に認定されました。

買い主・借主間での契約上の重要な事項、重要事項説明

不動産取引重要事項説明は、宅地建物取引業社が不動産の売買契約や賃貸契約の締結に先だち、買い主と借主に対して契約上の重要な事項を宅地建物取引業法に基づいて説明します。
この重要事項説明によって宅地建物取引業者が買い主や借主に対し、交付する書面が重要事項説明書と呼ばれています。
重要事項説明に記載される事項は、広範囲に及んでおり、契約の種類や物件の種類によっても説明すべき事項に大きな違いもあります。

すでに社会実験は実証したものの成果ならず

IT重要事項説明は、平成27年8月31日から29年1月31日までにも社会実験が行われており、303社が参加し、テレビ会議やテレビ電話など双方向でのやり取りができるシステムを利用しました。
ただ、社会実験登録業社は303社となりましたが、実際にIT重要事項説明を行なった業者は53社で、法人間取引はわずか2件だったため、十分な検証ができないとし運用開始が先送りになりました。
今回の社会実験では、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などの急普及によって、これまで懸念点の対策も見えてくることに期待されています。


[2019.10.1更新]

     

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