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太陽光発電の電力固定買取価格が大きく下落!
参入業者はリースバックや譲渡、淘汰も

経産省「固定価格買取制度」終了を検討

経済産業省は、太陽光や風力など再生可能エネルギーで得られた電力を、電力会社が決められた価格で買い取るFIT(Feed-in Tariff:固定価格買取制度)を終了する検討に入りました。
FITは、東日本大震災による福島第一原発事故により、翌年の平成24年度に原発に頼らぬエネルギーをと導入され、買取費用は年々増加し電気料に転嫁される賦課金は、令和元年度には約2兆4,000億円に達する見込みです。
再生エネルギー事業者にとっては、決められた価格で電力を買い取ってもらうためメリットも多く、新規での事業参入が目立っていました。

再生可能エネルギーの中でも太陽光が大きな伸び

太陽光発電再生可能エネルギーによる発電の全電力に占める割合は、平成24年には約10%でしたが順調に伸び始め、平成30年には同約17.4%まで伸びていました。
特に新規参入が容易だった太陽光発電に事業者が多く参入し、他の再生可能エネルギーがほぼ横ばいで推移していたのに対し、太陽光発電は平成26年の1.9%から30年には6.5%にまで伸びていました。
これは、FITの容量全体の約8割を占めています。

買取価格下落で発電設備をリースバックへ

ただ、事業の太陽光発電の買取価格は、平成24年度に1キロワット当たり40円と高額に設定されたものの、令和元年度は同14円と大幅に下落することになります。
この発表を受け、土壌汚染対策・太陽光発電事業を展開するエンバイオ・ホールディングスは、傘下の太陽光パーク2やヴェガ・ソーラー、アルタイル・ソーラーが保有する9ケ所の太陽光発電設備を興銀リースへリースバックすることを発表しました。
譲渡価格は、約4,100億円で譲渡益の603億円は令和2年3月期に特別利益として計上します。
リースバックは、資金調達の1つとして住宅や事業所、工場などのほか旅客機などにも活用され、資金調達し、営業はこれまで通り利用できます。

太陽光発電事業者の倒産、3年連続過去最高

太陽光発電東京商工リサーチによると、平成29年の太陽光発電事業者の倒産件数は88件と3年連続過去最高を更新しました。
倒産の要因として、太陽光発電事業への新規参入事業者が増加し、事業者同士の乱立や、徐々に下がる買取価格、さらに太陽光以外への再生可能エネルギーへの政策促進も追い打ちとなりました。
近年、新規参入事業者の増加で太陽光モジュールや架台などの設置コストは下がったものの、今後の買取価格の大幅な下落で新たに発電設備のリースバックや譲渡、事業者の淘汰などが注視されます。


[2019.7.2更新]

     

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