ネットで中小企業の資金繰りを支援!AIで与信審査、会計処理はクラウド化へ
クラウド会計データをAIが審査
インターネットサービス開発のマネーフォワードは令和元年5月8日、中小企業の資金繰りを支援するインターネット上の
オンライン融資サービス、「Money Forward BizAccel(マネーフォワード ビズアクセル)」を開始しました。
インターネットを使用できる環境であれば、いつでもどこでも会計処理が行えるクラウド会計ソフトに蓄積された金融機関などとの取引データを
AI(Artificial Intelligence:人工知能)に学習させ、中小企業の与信を審査します。
これまで金融機関からの融資が難しかったり、審査にかかる時間を短縮させ、中小企業が迅速に資金を確保できる可能性が高まりました。
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オンライン融資サービス:
「マネーフォワード ビズアクセル」
財務、会計データをクラウド上で管理
クラウド会計は、これまでの会計ソフトのようにパソコンにソフトウェアをインストールする必要なく、データもパソコンに保存する必要もありません。
財務、会計データは、インターネット上のサーバに保存され、インターネットがつながる環境であれば、いつでもどこからでもアクセスしサービスを利用できます。
今回の
オンライン融資サービスは、このインターネット上のデータを
AIが解析し、審査、与信を行い中小企業の資金ニーズに応えるものです。
クラウド会計ソフトには、「freee(フリー)」や「弥生会計」などが多く利用されています。
▼クラウド会計ソフト:
「freee」、
「弥生会計」
融資額は10〜500万円、無担保・無保証人
資金ニーズのある中小企業は、専用サイトにて希望する融資額や資金の用途、本人の確認に必要な基本情報を入力することで、クラウド会計ソフトの仕訳データを確認し早ければ翌営業日に審査結果を通知、10万〜500万円の融資が無担保・無保証人で提供されます。
マネーフォワードの会計ソフトであれば、ネットバンキングの口座とも連携しており、取引先との入出金データや仕入先データなどを
AIが自動で仕訳け、
オンライン融資では取引先との決済や財務状況をリアルタイムで把握可能で、日々の入出金など幅広く捉えることが可能です。
同サービスは、当面は中小企業向けの
オンライン融資に限定しますが、年内をめどに個人事業主向けにもサービスを提供する計画です。
米、中では「オルタナティブレンディング」として拡大中
米国や中国では、すでにクラウド会計の利用は進んでおり、融資の要望に審査、与信を行う仕組みを「オルタナティブレンディング」と呼ばれ、現在も急拡大しています。
日本国内でも同様の融資サービスを進める金融機関や企業もありますが、マネーフォワードではこれまでの数十万規模の会計サービス顧客が利用しており、データ量を強みとしています。
AIは、人の知的行動、振る舞いをソフトウェアを用いて人工的に再現するもので、経験から学び新たなデータに順応することで人が行うように業務を遂行するため、今後のデータ量がより正確な結果を提示してくれることになりそうです。
[2019.5.14更新]