平成30年間、最も伸張した産業はITなど「広告・調査・情報サービス」業!
令和はどんな時代に?
昭和の高度経済成長期から一変した平成
平成の時代が終焉を迎え、5月1日より新たな元号である
令和が始まります。
約30年間の
平成時代は、戦争はなかったものの、高い高度経済成長率を維持した昭和の時代から一変し、
平成初期のバブル崩壊後には日本経済の低迷と再生に喘いだ時代でした。
銀行など金融機関では、不良債権を抱え破綻が相次ぎ、
平成不況はこれまで考えられなかった大企業をも破綻に巻き込んだ時代でもありました。
相次いだ災害や金融危機、企業破綻の平成
平成は、これまでなかった異常気象、自然大災害や未曾有の金融危機となった米リーマンブラザースの破綻により、世界中に影響をもたらしました。
さらに、記録的な円高や急速なグローバル化による海外新興国の台頭で国内の製造業は空洞化が進行し、長い低成長時代を経験しました。
ただ、
平成終盤には旧民主党政権から自民党が政権を取り戻し、アベノミクス効果もあり経済の低迷から脱しつつあり、IT(Information Technology:情報技術)の進化や、観光大国を目指し訪日外国人客の増加など新たな第三次産業も拡大してきています。
平成の新たな産業変革、ネットやITが急普及
帝国データバンクによると、この
平成の時代に最も産業に占める構成比が大きく伸張したのは「
広告・調査・情報サービス」で、
平成元年には全産業のうち1.6%でしたが
平成30年には4.9%に拡大しました。
インターネットやITの普及でハード・ソフトウェア産業が拡大し、広告では企業の持つ莫大な個人情報データであるビッグデータを活用した効果的な広告など、これまでの新聞や雑誌、テレビから確実にインターネットへ移行しています。
一方、最も
平成時代に縮小した産業では「卸売業」が
平成元年の10.7%から
平成30年には3.8%に、「繊維・衣料・繊維製品卸」が同2.5%から同0.8%に落ち込みました。
平成に急普及のデジタル産業、異業種からの参入も
平成から
令和へ時代が移り変わる中、IoT(Internet of Things:モノのインターンネット)やAI(Artificial Intelligence:人工知能)、ロボット、ビッグデータなど新たな時代の先端技術が急速に普及し始めており、異業種からの参入も目にします。
令和を迎へ、デジタル技術の活用があらゆる産業に活用され、デジタル技術に牽引される産業構造の変革が一層進むことが考えられ、日本の技術が世界に向けスタンダードとなり、再び変革し、浮上する可能性も期待されます。
[2019.4.30更新]