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日本企業のM&Aが過去最高に!「廃業・解散」より「技術承継」経産省も支援

大企業、AI、IoT技術活用したベンチャーを買収

M&A日本企業が関わるM&A(Mergers and Acquisitions:企業の合併・買収)が平成30年に件数、金額ともに過去最高を記録しました。
AI(Artificial Intelligence:人工知能)やIoT(Internet of Things:モノのインターンネット)など新たに活用したベンチャー企業などを大企業が買収する件数が大きく伸びる一方、武田薬品工業がアイルランドの製薬大手企業を買収するなど7兆円を超える過去最高の買収を行うなど後押しとなっています。
平成30年に日本企業が関わるM&Aは、前年から26.2%増加しており、前年を上回るのは7年連続と、日本企業同士や、日本対海外企業などのM&Aも目立ち、経済のグローバル化が明確になっています。

経産省、日本の技術をなんとか日本企業に承継

経済産業省では、平成31年の税制改正によってM&Aを促す効果がある中小基盤整備機構が40%出資する「磨き上げ支援などを行う事業承継ファンド」に関する特例措置を設置する方針です。
日本の「ものづくり」の基本となる「技術」や「知識」、「ノウハウ」、「感覚」など事業承継を一層促すことが狙いであり、「中小企業等経営強化法」に基づいた認定を受けて、出資を受けた企業は通常は大企業とみなされるところを特例でみなされないこととする方針です。
同機構では、大企業を対象にしているため、発行済みの株式の半数以上の出資を受けた場合、「中小企業等経営強化法」や「中小企業投資促進税制」などの優遇措置が適用されませんでしたが緩和する方向性を示しています。

M&A、リーマン、大震災、さらにグローバル化の加速が要因

日本企業によるM&Aは、平成20年のリーマン・ショックや23年の東日本大震災とこれまで以上に増加傾向にあり、さらには急速なグローバル化が要因となっています。
国内だけでの製造、生産、輸出だけでは価格上では海外企業に勝てず、日本企業はアジアなど新興国企業を買収し、安い賃金でモノを生産し輸出するシステムに移り変わり大きく変革してきました。
M&A
日本国内の空洞化や、非正規雇用などの言葉も生まれたのも現実で、日本企業による海外企業へのM&Aは、平成8年の年間約600件から29年の約3,000件とと約5倍に膨らんでいます。

2025年、日本の企業経営者の6割が引退、後継者は?

中小企業経営者の平均年齢は、平成7年時点では47歳でしたが、27年には66歳となり20年で約20歳高くなっており、この傾向は現在も後継者不足から増加傾向にあります。
2025年には中小企業経営者が引退を迎える企業は約245万人と、日本の企業の約6割以上が該当し、半数以上が後継者未定企業であることも判明しています。
海外企業では、日本企業の「ものづくり技術」を魅力的、戦略的にと考え日本企業が買収されるケースも目立ってきています。
「Made in JAPAN」の誇りにもかけ、官民一体で日本の産業を守るべき政策が急務となっています。


[2019.1.18更新]

     

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