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「官民ファンド」14ファンド中6ファンドが回収絶望!?
新ファンド創設で巻き返しなるか

会計検査院、年間の税金の無駄1,156億円指摘

官民ファンド会計検査員がまとめた平成29年度(平成29年4月〜30年3月)の検査報告で、税金の使用用途などに問題があると指摘した件数は374件、金額で1,156億円に上ったことが判明しました。
来年10月には消費税が引上げられ、安倍政権は巨額の景気対策を検討しているものの、一時的な対策でなく、国民に負担を負わせるからには、再び不適切な税支出を繰り返さないことが望まれます。
会計検査院の指摘は多岐に渡り、メディアでも大きく報じられた東京五輪関連に便乗した非効率な予算や、中小企業へ資金供給する官民ファンドが目立ってます。

地域活性化や海外展開など特定事業に融資

官民ファンドは、国や民間が資金を供給する機関で、地域の活性化や海外展開など特定の事業に融資をし、収益を上げるのが目的で、民間からの資金を呼び込みベンチャー企業を育成する狙いもあります。
事業が成功すれば、配当や収益が分配されますが、失敗すれば損失は国民負担なる可能性もあります。
官民ファンドの資金内訳では、9割以上が国が出資しているため「官製ファンド」とも呼ばれています。
安倍政権は、成長戦略の一環として官民ファンドの活用を掲げており、新たな新設や機能拡充が相次いでいます。

融資額の2倍の収益の予定が・・・

会計検査院によると、平成29年3月時点で14の官民ファンドのうち、クールジャパン機構など6ファンドが、融資額に見合う資金の回収が見込められないとしています。
官民ファンド
産業革新機構では、融資額の2倍の回収が見込めると創設されましたが、個別で見ると経営不振に陥ったジャパンディスプレイ向け融資や、民間と競合する案件も判明しています。
同機構は、平成30年9月に産業革新投資機構として生まれ変わり、運営の透明性や説明責任を果たすと、将来的に大きな成長が見込める事業に融資するとしています。

財務省、官民ファンドの管理を強化

財務省では、官民ファンドへの管理体制を強化し融資実績が計画を大きく下回る場合には、所轄官庁に改善計画の策定、公表を求めるとしました。
平成30年11月9日、財政制度等審議会の分科会で、管理強化策が提示されました。
官民ファンドは、単に収益を上げればいいわけでなく、政策目的の達成が目的で第一義であり、個別案件ごとに融資目的と達成度を明確に説明する必要があり、民間でできる案件を奪うことのない投融資が期待されます。


[2018.11.23更新]

     

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