「返済の義務はなし」経営者には強い味方
企業は、事業拡大のため設備投資や運転資金などが必要となってきまが、通常の資金調達法としては銀行など金融機関から調達することが多くありますが、そのためには決算書や事業計画書を作成したりと、多くの手間や時間を取られることがほとんどです。
ただ、国が政策を実行するために「補助金」や「助成金」があり、両者は返済の義務がなく、企業経営者には強い味方となります。
「補助金」や「助成金」は、国の予算により予算が決定され、毎年のようにルールが変わり、平成28〜29年度が減少したのは、1件あたりの「補助金」交付額が多くなるなど、うまく活用できていないのが実情でしょう。
金融機関からの融資と「補助金」「助成金」取得で思い切った施策を実施
特に企業の創業時には、金融機関は一般的な融資よりも金利が低利で提供されており、これに国の政策に合った事業の「補助金」や「助成金」を合わせることで、余裕をもち、思いきった施策を実施でき、ビジネスモデルを確実に早期に構築する可能性も高くなります。
「補助金」は主に経済産業省が監督官庁となり、事業計画に基づき交付され「助成金」は、厚生労働省メインで主に雇用に関して交付されます。
よって「補助金」は、事業対象も広く交付額も最大200万円程度支出されますが、「助成金」は雇用を維持することが主となり、交付額も雇用者の賃金に当てられるため少なくなります。
事業計画自体に現実性があれば採択も可能
「補助金」を取得するには、他社にはない先進的でオリジナリティのある事業計画が選択されやすいものの、事業計画自体に現実性を持たせればそれだけでも十分に採択も可能です。
「補助金」は、年間約1ケ月程度で募集を締め切り、災害など突発的なことがなければ翌年まで持ち越しとなるなど、「補助金」公募の情報や、その政策に合った事業計画など経験がないと準備から申請まですることは容易ではなく、専門家に依頼するのが無難と言えます。
経産省、「IT導入費」、「地域活性化」に「補助金」公募
平成30年度も経済産業省は、中小企業向けに「IT(Information Technology:情報技術)導入に関する補助金」の説明会を、平成30年9月6日に行い、地域経済の活性化を図るための「地域経済牽引事業支援事業費補助金」を9月18日まで応募しています。
一方、厚生労働省では、人手不足の介護事業所で資格を持つ職員を有効活用するための「補助金」を平成31年度の概算要求に盛り込み、複数の業務をこなす職員の負担を軽減させ、介護職のイメージを払拭させたい考えです。
他にも、平成30年5月〜7月にかけて西日本の集中豪雨で被災した中小企業などへも、特別予算枠を組み、地方自治体とともに「補助金」を公募しました。
「補助金」や「助成金」は常に、インターネット上などで情報をチェックすることで、事業を拡大させたり、新規事業へ参入するなど可能性も高まります。