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仮装通貨での資金調達、8割が詐欺!?信頼回復に情報開示が急務

金融庁「みんなのビットコイン」に業務改善命令
仮装通貨金融庁は平成30年4月25日、仮想通貨交換業者の「みんなのビットコイン」に対して改正貸金決済法に基づき業務改善命令を出したことを発表しました。
金融庁では、同社は、内部監査の検証が適切でなく、マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与防止対策などが不十分であったと言います。
「みんなのビットコイン」は、仮想通貨交換業の登録制導入以前より事業を行なっていた「みなし事業者」であり、コインチェックからの仮想通貨流出により金融庁では「みなし事業者」を順次たち入れ検査をしています。
法律が追いつかないほどに早いインターネット上での金融トラブルは今後も増加すると予測されます。


ICO、IPOに次ぐ資金調達と賞賛
企業が発行した仮想通貨による、資金調達はICO(Initial Coin Offering:仮想通貨技術を使った資金調達)と呼ばれ、IPO(Initial Public Offering:新規上場株式)に次いで現在は、最善の資金調達と賞賛されています。
ただ、ICOとIPOは全く仕組みが異なり、ICOは投資した資金が約8割、詐欺として奪われるという実態もあります。
平成29年12月に仮想通貨・ビットコインは米国取引所で先物取引が開始された後、2万ドル(約218万円)に急上昇しましたが、その後、ハッキング(パソコンなどへの不正侵入)や規制強化を受け暴落し、平成30年2月には7,614ドル(約83万円)の安値をつけました。


詐欺まがいの資金調達にも利用?
仮装通貨ICOは、企業が「トークン」と呼ばれる独自の仮想通貨を発行し、事業計画をインターネット上で公開し資金調達しますが、海外では資金調達後に事業が計画倒れになるなど、詐欺まがいの案件も多くみられました。
金融庁では現在、登録が済んでいない「みなし事業者」へ立ち入り検査を行なっていますが、違法体制が見つかる事例が数多く相次ぎ、業者を行政処分としています。
金融庁は平成30年4月25日現在、「みなし事業者」16社にうち、10社を行政処分し、7社は金融庁へ事業撤退の意向を示しました。


ICOに関する明確な法律はなし
現在、日本ではICOに関わる明確な手続きなどを定めた法律はなく、現状では改正資金決済法や金融商品取引法などに照らし合わせ違法をチェックし、実態を把握するしかなく、法整備を明確化する声も多く上がっています。
一方、仮想通貨交換業を立ち上げる業者にとっても明確な法整備がないため、ベンチャーなどの資金調達に役立てようと活発化しているのも現状です。
日本仮想通貨交換業協会では、定期的な情報を収集したいと訴え、同協会理事は「開かれた運営を求める」と、今後は情報開示が鍵になりそうです。

[2018.5.1更新]

     

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